子どもプログラミングとは

2020年
2020年4月、ついに小学校でプログラミング教育が必修化となりました。
“プログラミング的思考” だいぶ浸透してきたかな?と言う感じですね。それでもまだまだ聞き慣れない言葉ですね。
文部科学省では、プログラミング的思考を以下のように定義しています。
「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」
…難しそうですね。もう少し簡単に考えてみましょう。
実はプログラミング的思考は身近に溢れています。例えば「料理をおいしく作る」ためには、正確に順序だてて考える力が必要です。
料理に限らず、物事には必ず「目的」と「過程」が存在します。スタートからゴールまでの道筋や手順が明確にイメージできれば、効率よく、正しく物事を進めていくことができますよね。
プログラミングは、こう動いてほしい!というゴールから逆算して手順を考えて、正しく動くよう試行錯誤していかなければならないという特徴があります。
つまり、正しくプログラミングができるようになる=正しい順序を考えられるということです。
「言われたとおりにできる」から「目標達成までの過程を自分で考え、適切に順序良く行動できる」ように育っていきます。
あらゆるところで人工知能が使われ、人間でなくてもいい単純作業はコンピューターに任せる時代になりました。子どもたちが社会に出る頃には今より遥かに進んでいるでしょう。
そんな時代を生き抜くためには、コンピューターに正しく命令を出してデジタルを使いこなし、あらゆる問題を解決できる「問題解決能力」が大切になってきます。
そんな必ず来る未来を見越して始まったのが、「プログラミング教育」なのです。
システムエンジニアやプログラマーはもちろんですが、野球選手、ケーキ屋さん、YouTuberなど、将来どのような職業に就くとしても「問題解決能力」は時代を超えて求められ、その夢を実現するために必要とされる思考能力、それがプログラミング的思考なのです。
プログラミング教育に関して最低限知っておくべき3つのこと
1.プログラミングという科目ができるわけではない

プログラミング教育は、既存の教科(国語、算数、理科、社会、総合、クラブ活動など)の中でプログラミング的思考を養うような仕組みが取り入れられます。小学校のうちでは、プログラミングという科目ができるわけではありません。しかしあらゆる教科の中で必要とされる思考力のため、プログラミングに強くなることで思考力が磨かれ、あらゆる教科でその恩恵を受けることができます。
2.システムを作るようなものではない

プログラミングと聞くと、「難しいシステムを作るのでは」というご不安があるかと思いますが、これは誤りです。学校によって異なるところはありますが、プログラミング授業の本質は「思考力の向上」にあり、「プログラミングスキルの習得」ではありません。したがって、一般的なプログラミング言語(C言語、Java言語等)でシステムを開発していく(コーディング)というものではありません。
全国的にプログラミング教育にはMIT工科大学(マサチューセッツ工科大学)が開発したビジュアルプログラミング教育ツール「Scratch(スクラッチ)」などが使用されます。恵庭の小学校でもこのScratchを使用することが決まっています。このScratchは完全無料で公開されているものですので、ご自宅のPCで「Scratch」と調べていただければ体験することができます。
(Do! Kids Labの教材もこのScratchを使用します)
3.これからは当たり前のものになる

これから世の中はIT的に不便になっていくでしょうか?便利になっていくでしょうか?きっと「便利になっていく」ことは間違いなさそうです。それに付随してITリテラシー(ITに関する知識など)の向上は必須であり、子供たちにも当たり前のようにプログラミングが定着していきます。プログラミング的思考を身に着けることは、先行きの見えない不透明な社会でも生き抜いていく=生きる力とを身に着けることでもあります。
コロナによって強制的に未来は形を変えられました。「ITが得意なら得をする」ではなく、「ITができないと仕事にならない」そんな社会が待っています。Do! Kids Labではシステム開発を学ぶことはできませんが、「プログラミングはこうやってやるんだ」、「プログラミングって楽しいな」、「学校の授業も楽にできる」、そんな学びはたくさんできます。
どうすれば次の世代を応援できるのか、
そこに私たちは全力を注ぎます。
